無垢フローリングの塗装

2015.7.1

 

 

 

 

 

 

 

内装の素材選びの中でこだわりたいものと言えば、フローリング材。

特に無垢のフローリングは部屋の雰囲気にも影響してきますし、直に肌が触れる部分ですので色々な選択肢の中から自分に合うものを楽しみながら検討してもらいたい素材です。

当事務所はご予算が多少厳しくても無垢フローリング推しですので、雰囲気の分かる建築事例も是非物件名をクリックしてご覧ください。

ウォールナットの無垢フローリング:方円汎居
チークの無垢フローリング:海神の家西船の家袖ヶ浦の家
ナラの無垢フローリング:大曽根の家

 

今回は好みの床材が決まったけれども、塗装の種類がいくつかあってどうしようかと悩むケースも出てくるかと思うので、その無垢フローリングの塗装について書いてみたいと思います。
無垢フローリングの塗装は大きく分けるとウレタン塗装(又はUV塗装)、自然オイル塗装の2種類があります。

現場塗装や何も塗らないという選択から無塗装品という商品もあります。

 

目次

・ウレタン塗装、UV塗装

フローリングの表面に保護膜をつくる塗装。

合板フローリングや、カウンター等に良く使う塗装でもあります。

撥水性があるので水が床にこぼれても、すぐに浸み込まずに水をはじき、油も拭けば木材にしみ込むことはありません。

(水も油も長時間放置すると木材にしみ込んでいきますのですぐにふき取るようにしてください。また、床材の継ぎ目からはしみ込み易いです。)

表面に膜があるので、木材の調湿が少なく乾燥収縮が少ないという特徴があります。

保護膜があることで汚れが付きにく、メンテナンスが楽で、冬場の床暖房による乾燥収縮で床材の継ぎ目に隙間が発生しづらいというメリットがあります。

ただ、この保護膜は艶があり、素足での感触はペタペタとしています。個人的には残念ながら無垢のフリーリングの特徴である足触りの良さが失われてもったいない感じがします。

無垢フリーリングでウレタン塗装を選択する場合は、水が飛びやすい洗面所やトイレ、厨房のような場所に見た目や質感を変えずに使用するというのが良いように思います。

 

・自然オイル塗装

フローリングに浸み込んでいく塗装。

オイルですから若干の撥水性はありますが、水がこぼれた際にはウレタン塗装よりも早く木材に浸み込んで行きます。

また、早めにふき取ったとしても白く水シミの後が残ります。専用のワックスクリーナーでふき取れば目立たなくなります。

長い時間放置したことによって出来たシミはなかなか消えることはありません。(これはウレタン塗装でも同じですが)

油をこぼした場合は同じオイルですから、すぐに浸み込んでその部分だけ塗れ色のように色が濃くなります。(コンロ前の油がはねる場所だけ色が濃くなることが多いです。)

無垢フローリングで自然オイル塗装の場合は、シミや汚れにあまり神経質にならずに、足触りや経年変化を楽しみながら大らかな気持ちで付き合ってもらえればと思います。

自然オイルの塗料メーカーもいくつかあって、塗りやすさや匂いの好みもあって個人的にはリボス社の塗料を使用することが多いです。他にもオスモ、プラネットカラーなどがあります。

 

・無塗装

無塗装という商品は塗装していない分、他の塗装品よりも価格が安いです。

コストを下げるために施主施行で塗装をする場合や、クリーニングが終わった後に塗装した方がきれいに仕上がるという施工者、又はシックハウス症候群の方(自然塗料でもダメな方もいて、その場合はむしろ匂いに過敏であるように思います。)が選択する場合が多いです。

無塗装で仕上げる場合もありますが水分の吸収が多いので、木材の種類によっては跳ねた水を放置しておいたり、水分の多い布で拭いたりするとその箇所が毛羽立って表面がバサバサになるので注意が必要です。

 

※いずれの塗料を施した場合でも、無垢のフローリングを選択した場合は、物を落としたりぶつけたりすることによるへこみや傷のつき易さは変わりません。

 

無垢フローリング塗装のまとめ

・ウレタン塗装、UV塗装

メリット:汚れが付きにくく、メンテナンスが楽。フローリングの乾燥収縮が少ない。

デメリット:足触りの良さが失われてしまう。

・自然オイル塗装

メリット:足触りが良く、経年変化を楽しめる。

デメリット:シミや汚れが付きやすい。フローリングの乾燥収縮がある。

 

住宅を検討する際に役に立つ情報を少しずつUPしていければと思います。

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