toggle
2016-05-16

白井晟一 住宅見学会

2016.5.13-12016.5.13-22016.5.13-32016.5.13-42016.5.13-5

白井晟一さんは芹沢銈介美術館、 渋谷の松濤美術館、浅草の善照寺本堂などを設計された建築家。
その白井晟一さんの設計した住宅が解体されることになり、2日間限定で見学会が開催されるとのこと。
不動産会社に渡る前に見て頂ければという本当に有り難いお話です。
こんな機会はもう二度とないので、早速予約して行ってきました。

見学会中、昨年亡くなられた家のご主人の息子さんがこの住宅についてのお話をして下さいました。
家の設計を依頼する際に、色々なコネクションを使って白井さんにコンタクトを取り、ようやく設計をお願いすることが出来たという話や、
打ち合わせで家の要望を伝えると、ウンウンと聞いてくれるものの出来上がった図面は全く要望が反映されていない内容だったとか、
作品としては素晴らしいとは思うけれど、とても住みずらい家だったらしいといった現実的なお話も聞かせて頂くことも出来ました。
私としては平面計画も良く出来ていますし、プロポーションも美しく、仕上りもきれいで、惚れ惚れするような住宅でした。
部屋のメインの窓は全て引込みの大きな開口で、見た目は美しいけれど、日常の生活でこれを開け閉めするのはやはり大変なんでしょうね。
それでもご主人は99歳で亡くなられる直前までこの家に惚れ込んで住まわれていたそうです。

ご主人が亡くなられてからこの家を継いで住もうという方もいらっしゃらないようで、所有しているだけでも固定資産税が半端な金額ではなく、
それでもこのまま保存して買い取ってくれる会社を探して、民間の会社とかなり話が進んでいたものの最終的に役員会議で否決されてしまったようです。
結局はこの敷地は不動産会社が買い取ることになり、建売り住宅が8軒建つそうです。
残念な話ですがこれが現実なんですね…
最後に見学することが出来て本当に良かったです。

関連記事
Comment





Comment